「新NISAを始めれば、1800万円まで非課税でお得になる」と聞いて、焦りを感じているかもしれませんね。
しかし、その甘い言葉の裏には、多くの初心者が知らない数々のデメリットと、大切なお金を失いかねない深刻な落とし穴が隠されています。
周りの声に流されて口座開設を急ぐ前にこの記事を読めば、なぜ今あなたが資産形成のために投資を急ぐべきではないのか、その明確な理由がわかります。
- 「非課税」という言葉に隠された元本割れのリスク
- 損失が出た場合に税制上の救済が一切ない仕組み
- SBI証券や楽天証券が積極的に教えない手数料の注意点
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目次
新NISAの「非課税」は甘い罠|始める前に知るべき3つの大前提
「非課税」という言葉だけが一人歩きしていますが、その甘い響きの裏には、大切なお金を失いかねない重大なリスクが隠されています。
周りがやっているからという理由で安易に飛びつく前に、まずは知っておくべき3つの大前提を確認しましょう。
前提1 元本が保証されていない「投資」であるという事実
新NISAは、銀行の定期預金とは全く異なります。
これは、元本が保証されていない「投資」です。
つまり、あなたが投じたお金が減ってしまうリスクを、すべて自分で負わなければなりません。
例えば、100万円を投資して世界的な経済不安が起きた場合、その価値が80万円や70万円にまで下落する可能性は十分にあります。
新NISAの「非課税」とは、あくまで利益が出た時にだけ適用される特典です。
損失が出た場合は、単にお金が減るだけであり、何の救いにもなりません。
| 項目 | 銀行預金 | 新NISA(投資) |
|---|
| 元本の保証 | 保証される | 保証されない |
| お金の増え方 | 利息(ごくわずか) | 値動きによる利益・配当金(不確実) |
| リスク | 金融機関の破綻リスク(預金保険制度で保護) | 元本割れのリスク(自己責任) |
| 税金 | 利息に課税 | 利益が出れば非課税 |
「非課税」というメリットに目を奪われる前に、あなたの大切なお金が減るかもしれないという、投資の根本的なリスクを直視する必要があります。
前提2 損失が出た場合、税制上の救済措置が一切ない仕組み
新NISAには、税制上の大きな落とし穴が存在します。
それは、投資で損失が出た際に利用できる「損益通算」や「繰越控除」といった、投資家を守るための救済措置が一切使えないという点です。
具体的に説明すると、通常の課税口座であれば、ある株で10万円の損失が出ても、別の株で20万円の利益が出ていれば、差し引き10万円の利益に対してのみ税金がかかります。
しかし新NISAでは、たとえ口座内で100万円の損失を出しても、他の課税口座で得た利益と相殺することはできません。
利益にはしっかりと税金がかかるのです。
| 制度 | 特定口座(課税口座) | 新NISA口座 |
|---|
| 損益通算 | 可能 | 不可能 |
| 繰越控除 | 可能(最大3年間) | 不可能 |
| 税制上の扱い | 利益と損失を合算して課税 | 損失は完全に切り捨て |
つまり新NISA口座は、一度損失を出すと税制上完全に孤立し、ただ損を受け入れるしかない不利な仕組みであると覚えておきましょう。
前提3 多くの初心者が投資を始める準備段階にいないこと
周囲の雰囲気に流されて新NISAを始めようとしている方の多くは、そもそも投資をスタートする準備が整っていません。
何よりも先に確保すべきは、万が一の事態に備えるための「生活防衛資金」です。
これは、病気や失業などで収入が途絶えても、生活を維持するためのお金です。
一般的に、会社員なら給料の半年分、自営業の方なら1年分が目安とされます。
この資金がないまま投資を始め、もし急にお金が必要になってしまったらどうなるでしょうか。
たとえ投資信託が値下がりしている最悪のタイミングでも、損失を確定させて売却するしかありません。
| 項目 | 投資を始める前にやるべきこと |
|---|
| 最優先事項 | 生活防衛資金(生活費の半年~1年分)の確保 |
| 次のステップ | 毎月の収支を把握し、安定した貯蓄習慣を身につける |
| やってはいけないこと | 近い将来に使う予定のお金(結婚、引っ越し資金など)で投資する |
| やってはいけないこと | 借金をしてまで投資を始める |
投資は、あくまで余裕資金で行うものです。
焦って口座を開設する前に、ご自身の家計をしっかりと見直し、生活の土台を固めることが何よりも大切になります。
【危険】これが新NISAの落とし穴|初心者が知らないデメリット
「非課税」という甘い響きの裏には、大切なお金を失いかねない数々の落とし穴が隠されています。
多くの初心者が知らない、新NISAの不都合な真実を一つずつ見ていきましょう。
つみたて投資枠でも元本割れのリスクは避けられません
「つみたて投資」と聞くと、安全でコツコツ資産が増えるイメージを持つかもしれません。
しかし、これは大きな誤解です。
つみたて投資枠で購入できる金融商品は、あくまで価格が変動する「投資信託」であり、銀行の預金とは全く異なります。
購入した投資信託の価格が下がれば、当然あなたの資産も減ります。
これが元本割れです。
たとえ長期・積立・分散を心がけても、世界的な経済危機が起これば資産が30%以上減少することもあり得ます。
| 投資額 | 30%下落した場合の資産額 | 発生する損失額 |
|---|
| 100万円 | 70万円 | -30万円 |
| 300万円 | 210万円 | -90万円 |
| 500万円 | 350万円 | -150万円 |
「つみたて」という言葉の安心感に騙されてはいけません。
新NISAはあくまで自己責任で行う「投資」であり、元本が保証されていないという大原則を忘れないでください。
損益通算や繰越控除が利用できないという税制上の注意点
新NISAには、税制面で致命的な欠点が存在します。
それは、投資で損失が出た際に利用できる「損益通算」や「繰越控除」という救済措置が一切使えない点です。
損益通算とは、複数の証券口座の利益と損失を合算して税金の負担を軽くする仕組みです。
また繰越控除は、その年の損失を翌年以降3年間まで繰り越して、将来の利益と相殺できる制度を指します。
しかし、新NISA口座での損失は完全に切り離され、他の口座の利益と相殺できません。
| 項目 | 課税口座(特定口座・一般口座) | 新NISA口座 |
|---|
| 損益通算 | ◯ 可能 | × 不可能 |
| 繰越控除 | ◯ 可能 | × 不可能 |
つまり、新NISAは利益が出た時だけ非課税の恩恵を受けられる一方的な制度なのです。
損失が出た場合は税制上の保護が一切なく、課税口座で取引するよりもかえって不利になるという事実を知っておく必要があります。
生涯非課税限度額1800万円の「枠の再利用」という言葉の誤解
新NISAでは、商品を売却すれば生涯非課税限度額1800万円の「枠」が復活し、再利用できると宣伝されています。
これも言葉のからくりに注意が必要です。
たしかに枠は復活しますが、それは売却した翌年以降です。
つまり、同じ年のうちには再利用できません。
例えば、年初に100万円分の投資信託を買い、急な出費で5月に売却したとします。
この場合、100万円分の非課税枠が空くのは翌年になってからです。
- 1月: 100万円分を購入(年間投資枠を100万円使用)
- 5月: 急な出費のため、購入した100万円分をすべて売却
- 5月~12月: 年間投資枠100万円分は使用済みのままで、同じ年に再利用は不可
- 翌年1月: 売却した100万円分の枠が復活する
この仕組みを理解していないと、「いつでも引き出せるから」と生活に必要な資金まで投資してしまい、いざという時に困る事態になります。
年間投資枠360万円を無理に使い切ろうとすることの危険性
新NISAでは年間最大360万円まで投資できますが、この大きな枠が「使い切らないと損」という焦りを生む危険な罠です。
特に投資初心者が、自分の収入や貯蓄額に見合わない金額を無理に投資することは、生活を破綻させかねません。
収入に対して過大な金額を投資すると、価格が少し下がっただけで精神的に耐えられなくなり、底値で売ってしまう「狼狽売り」につながります。
これは投資で失敗する最も典型的なパターンです。
| 無理な投資が引き起こすリスク |
|---|
| 日々の値動きに一喜一憂し、精神的に疲弊する |
| 本業や日常生活に集中できなくなる |
| 価格が下落した時に、恐怖心から売却して損失を確定させる(狼狽売り) |
| 急な出費に対応できず、生活が困窮する |
「年間投資枠360万円」はあくまで上限です。
この数字に惑わされ、自分の生活を犠牲にしてまで投資の枠を埋めようとすることは絶対にやめてください。
成長投資枠で安易に個別株や高配当株を選ぶことの難しさ
つみたて投資枠よりも幅広い商品を選べる「成長投資枠」は、初心者にとってさらに危険な領域です。
SNSや雑誌で話題になっているという理由だけで、安易に個別株や高配当株に手を出すと、大きな損失を被る可能性があります。
投資信託は多数の銘柄に分散投資されていますが、個別株は一つの会社の株式に集中投資するため、リスクが極めて高いです。
その会社が倒産すれば、株の価値はゼロになります。
また、人気の高配当株も、業績が悪化すれば配当金が減らされたり(減配)、無くなったり(無配)するリスクが常に伴います。
| 投資対象 | 主なリスク |
|---|
| 投資信託 | 市場全体の下落リスク、元本割れ |
| 個別株式 | 倒産リスク、業績悪化による株価の急落 |
| 高配当株式 | 減配・無配による配当金の減少、それに伴う株価の下落 |
専門家でさえ予測が難しい個別企業の将来を、初心者が見極めるのは不可能です。
よく分からないまま個別株や高配当株に投資することは、ギャンブルと変わりありません。
投資信託の信託報酬という、見えにくい手数料の存在
SBI証券や楽天証券は「売買手数料無料」を大々的にアピールしていますが、これはNISAの罠の一つです。
本当に注意すべきコストは、購入時や売却時の手数料ではありません。
投資家が気づきにくい本当のコストは、投資信託を保有している間、365日毎日資産から差し引かれ続ける「信託報酬」です。
これは投資信託の管理・運用にかかる経費で、資産残高に対して年率◯%という形で発生します。
信託報酬は基準価額から自動的に引かれるため、あなたが「支払っている」という感覚を持ちにくい、非常に見えにくい手数料です。
- 売買手数料: 購入時や売却時にかかる手数料。無料の証券会社が多い。
- 信託報酬: 保有期間中、毎日かかり続ける手数料。確実に発生するコスト。
たとえ投資で利益が出ていなくても、信託報酬だけは容赦なく毎日取られ続けます。
「手数料無料」という言葉だけに惹かれて投資を始めると、この見えないコストによって、あなたの資産は知らず知らずのうちに削られていくのです。
周囲の声や広告に流されていませんか?冷静になるための視点
「みんなが始めているから」「非課税でお得だから」といった声に流されて、新NISAの口座開設を急ぐのはとても危険です。
一度立ち止まり、本当に自分にとって必要なのかを冷静に考える時間を持つことが、大切なお金を守る第一歩になります。
人気の投資信託「オルカン」や米国株でも当然損はします
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」やS&P500に連動する投資信託は、多くの専門家が推奨するため安心だと錯覚しがちです。
しかし、これらは世界中や米国の株式に投資する金融商品であり、当然ながら元本割れのリスクを伴います。
事実として、世界経済は常に成長し続けるわけではありません。
例えば、ITバブルが崩壊した2000年から2002年にかけて、米国のS&P500指数は約45%も下落しました。
もし高値で投資を始めていたら、資産が半分近くまで減ってしまった計算です。
人気や評判だけで判断せず、株式投資である以上は大きな下落局面に直面する可能性があることを、心に刻んでおく必要があります。
| 評価項目 | 投資家が抱きがちなイメージ | 現実のリスク |
|---|
| 投資対象 | 全世界や米国の優良企業への分散投資 | 世界的な経済危機や金融ショックによる同時株安 |
| 過去の実績 | 長期的には右肩上がりで成長 | 大幅な下落期間も存在し、回復まで数年を要する場合も |
| 市場の評判 | 初心者におすすめの「鉄板」銘柄 | 多くの人が購入しているため、下落時のパニック売りも大きい |
「長期で持てば大丈夫」という言葉を安易に信じてはいけません。
数年間も資産がマイナスであり続ける精神的な苦痛に、あなたが耐えられるのかを真剣に考えるべきです。
SBI証券や楽天証券の「手数料無料」キャンペーンの裏側
SBI証券や楽天証券などのネット証券は、新NISA口座での国内株式や投資信託の売買手数料を無料にしており、非常に魅力的に映ります。
しかし、その「無料」という言葉の裏には、投資家が長期的に負担し続けることになる見えにくいコストが存在するのです。
その代表が「信託報酬」と呼ばれる手数料です。
これは投資信託を保有している間、資産残高に対して毎日差し引かれ続けるコストであり、決して無料にはなりません。
例えば、信託報酬が年率0.5%の商品を100万円分保有していると、年間で5,000円が知らず知らずのうちに資産から引かれていきます。
| 項目 | 証券会社がアピールする点 | 投資家が注意すべき点 |
|---|
| 売買手数料 | 無料 | 一時的なコストに過ぎない |
| 信託報酬 | あまり強調されない | 保有期間中、継続的に発生する隠れコスト |
| 為替手数料 | 無料の場合もある(※楽天証券、SBI証券など) | 米国株や海外ETF投資時に見逃されがちなコスト |
売買手数料という目先のコストが無料であることに惑わされてはいけません。
本当に重要なのは、あなたの資産を少しずつ削っていく信託報酬などの「保有コスト」です。
お得に見えるクレカ積立やポイント還元に惑わされないでください
クレジットカードで投資信託を積み立てると、積立額に応じてポイントが還元されるサービスは、確かにお得に感じられます。
しかし、その目先の利益に目がくらみ、本質的な判断を見誤ることは避けなければなりません。
ポイント還元を目的に、本来であれば選ばなかったはずの信託報酬が高い投資信託を選んでしまうのは、典型的な失敗パターンです。
仮に1%のポイント還元を受けたとしても、信託報酬が相場より0.5%高い商品を選んでしまえば、長期的にはポイント分以上のコストを支払い続けることになり、結果として損をします。
| メリット(誘い文句) | デメリット(落とし穴) |
|---|
| 積立額に応じたポイント還元(0.5%〜) | ポイント欲しさに高コストな商品を選んでしまう危険性 |
| ポイントを使って投資が可能 | 還元されるポイントは、支払う信託報酬に比べれば微々たるもの |
| 現金を使わず手軽に始められる | 手軽さゆえに、投資のリスクを軽視してしまう可能性 |
ポイントはあくまで「おまけ」です。
金融機関の巧みな販売戦略に踊らされることなく、投資対象そのものの内容や、信託報酬をはじめとするトータルコストを冷静に比較検討することが重要になります。
甘い見通しを示すシミュレーション結果は信用できません
金融機関のウェブサイトなどで見かける「毎月3万円を年利5%で30年間積み立てると、資産が約2,500万円に!」といったシミュレーション結果は、あなたの投資意欲をかき立てるかもしれません。
しかし、これらの数字は、現実を無視した極めて楽観的な前提に基づいています。
シミュレーションの多くは、毎年必ずプラスのリターンが出ることを前提としていますが、実際の相場は上昇と下落を繰り返します。
暴落が起きて資産が30%減少するような事態は、シミュレーションでは全く考慮されていません。
あくまで過去の特定の期間のデータを使った「皮算用」に過ぎないのです。
| シミュレーションの前提条件 | 現実の世界で起こりうること |
|---|
| 一定の利回りで資産が増え続ける | 経済危機による市場の暴落 |
| 複利の効果で資産が雪だるま式に増加 | 資産価値が大きく目減りし、回復まで時間がかかる |
| 税金や手数料は考慮されない場合がある | 信託報酬などのコストがリターンを押し下げる |
都合の良い未来だけを描いたシミュレーションを信じて投資を始めると、現実の相場の厳しさに直面した際に「こんなはずではなかった」と後悔することになります。
最悪の事態を想定し、それでも許容できる範囲で投資を検討する冷静さが必要です。
新NISAを始めない勇気|今、あなたが本当にやるべきこと
「みんながやっているから」という理由だけで、新NISAの口座開設を急いでいませんか。
非課税という言葉の裏にあるリスクを理解しないまま投資を始めるのは、羅針盤を持たずに航海に出るようなものです。
大切な資産を守るために、まずは投資の前にやるべきことがあります。
口座開設の前に、まずは自分の家計を正確に把握する
新NISAの始め方を調べる前に、ご自身の「お金の流れ」を正確に知ることが第一歩です。
家計の状況が分からなければ、毎月いくら投資に回せるのか、そもそも投資をしても生活が成り立つのか判断できません。
まずはマネーフォワード MEなどの家計簿アプリを使い、1ヶ月のお金の出入りを記録してみましょう。
収入に対して支出が多ければ、投資どころではありません。
投資の原資は、あくまで生活費や緊急時の備えを確保した上で残る余裕資金であるべきなのです。
| 項目 | 把握すべき内容 |
|---|
| 収入 | 給与、副業収入などの合計額 |
| 固定費 | 家賃、水道光熱費、通信費、保険料など毎月定額の支出 |
| 変動費 | 食費、交際費、趣味など月によって変動する支出 |
| 貯蓄額 | 毎月いくら貯金に回せているかの実績 |
家計の現状を直視し、無駄な出費をなくすことこそ、将来の資産形成に向けた最も確実な一歩となります。
何よりも先に生活を守るための貯金を確保しましょう
生活防衛資金とは、病気やケガ、失業といった予測できない事態に備え、当面の生活を維持するためのお金です。
この資金がない状態で投資を始めると、株価が下落したタイミングで急な出費が重なった場合、損をしてでも売却せざるを得ない状況に追い込まれます。
一般的に、会社員の方なら生活費の最低3ヶ月から半年分、具体的には100万円から200万円程度が一つの目安になります。
このお金は、すぐに引き出せるよう銀行の普通預金口座に用意しておくのが鉄則です。
新NISAの非課税枠とは全く別に、必ず確保してください。
| リスク | 具体的な状況 |
|---|
| 狼狽売り | 株価下落と急な出費が重なり、損失を確定させてしまう |
| 精神的な不安定 | 日々の値動きが気になり、本業や生活に集中できなくなる |
| 機会の損失 | 本来投資に回すべきでないお金まで使い、自己投資の機会を失う |
生活の土台となる貯金があって初めて、心に余裕を持って長期的な視点で資産形成に取り組めるのです。
iDeCo(イデコ)との違いを比較し、自分に合う制度を検討する
もし資産形成の目的が「老後のため」であるなら、新NISAよりもiDeCo(個人型確定拠出年金)を優先すべきかもしれません。
iDeCoは老後資金の準備に特化した制度で、新NISAにはない強力な税制優遇措置が用意されています。
iDeCoの最大のメリットは、毎月の掛金が全額「所得控除」の対象になる点です。
例えば、毎月2万円をiDeCoで積み立てた場合、年間24万円が所得から差し引かれます。
これにより、その年の所得税や翌年の住民税が安くなるという直接的な恩恵を受けられます。
これは、利益が出た時にしか恩恵がない新NISAの非課税とは仕組みが根本的に異なります。
| 項目 | 新NISA | iDeCo(イデコ) |
|---|
| 主な目的 | 自由な資産形成 | 老後資金の準備 |
| 非課税の対象 | 投資で得た利益 | 投資で得た利益 |
| 掛金の所得控除 | なし | 全額あり |
| 引き出し制限 | いつでも可能 | 原則60歳まで不可 |
| 加入の義務 | 任意 | 任意 |
もちろん、iDeCoには原則60歳まで引き出せないという注意点もありますが、だからこそ着実に老後資金を準備できます。
ご自身の目的に合わせて、最適な制度を選択することが重要です。
不安なら「何もしない」という選択も立派な資産形成です
周囲が新NISAの話題で盛り上がっていると、何だか焦ってしまいますよね。
しかし、投資の世界には「休むも相場」という大切な格言があります。
これは、相場の先行きが不透明な時や、自分自身に迷いがある時は、無理に動かず冷静に状況を見極めることも重要だという意味です。
「投資をしない」という判断は、決して逃げではありません。
むしろ、元本割れのリスクを100%回避し、ご自身の大切なお金を守るという最も確実な資産防衛です。
投資には、金融知識の習得や日々の情報収集など、多くの時間と精神的なエネルギーが必要になります。
そのコストを払ってまで得たいリターンなのか、一度立ち止まって考えてみることも必要ではないでしょうか。
| 「何もしない」ことのメリット |
|---|
| 元本が1円も減る心配がない |
| 日々の株価の変動に心を乱されない |
| 複雑な金融商品の仕組みを勉強する必要がない |
| 手数料や税金について悩む必要がない |
投資への不安や疑問が少しでもあるのなら、今はまだ始める時ではありません。
周囲の声に流されず、ご自身が心から納得できるまで考え、学んでください。
その上で「やらない」と決める勇気を持つことは、賢明な判断なのです。
よくある質問(FAQ)
- 新NISAを始める前に知っておきたいこと
よくある質問とその回答をまとめました。
- 「みんながやっているから」という理由で新NISAを始めるのは危険ですか?
はい、非常に危険な判断です。
新NISAは元本が保証されない投資であり、周りの人が利益を出していても、あなたが同じ結果になるとは限りません。
初心者がご自身の資産状況を理解せずに始めると、大きな損失を出す注意点があります。
- 新NISAで1800万円を使い切れば、老後は安心できますか?
いいえ、全く安心はできません。
1800万円は非課税で投資できる上限額というだけで、将来の利益を保証するものではないのです。
市場の状況によっては、投資した1800万円が大きく元本割れする可能性も十分にあります。
これが新NISAの最大のデメリットです。
- 「つみたて投資枠」なら初心者でも安全というのは本当ですか?
それは大きな誤解です。
「つみたて投資枠」は安全な貯金とは異なり、購入するのは価格が日々変動する投資信託です。
そのため、元本割れするデメリットは避けられません。
初心者が安全だと勘違いして、生活資金まで投じるのは大変危険です。
- SBI証券や楽天証券など、どこで始めてもデメリットは同じですか?
はい、根本的なデメリットはどこで始めても全く変わりません。
SBI証券や楽天証券は手数料の安さやポイント還元を競っていますが、それは表面的な違いです。
投資である以上、元本割れのリスクや、損失が出た際に税制上の救済がない仕組みは共通しています。
- 新NISAとiDeCo(イデコ)では、どちらのほうが安全ですか?
どちらも投資なので、元本が減るリスクは同じです。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せない仕組みであり、短期的な値動きで慌てて売ってしまう失敗を防ぎやすい側面があります。
いつでも引き出せる新NISAは、かえって損失を確定させやすいという注意点があるのです。
- 非課税投資枠の再利用ができると聞きましたが、注意点はありますか?
はい、大きな注意点が存在します。
売却した非課税枠が再利用できるのは、売却した年の「翌年以降」になります。
同じ年のうちには使えません。
この仕組みを理解していないと、急にお金が必要になって売却しても、その年の投資枠は復活しないため計画が狂います。
まとめ
この記事では、新NISAの「非課税」という甘い言葉の裏に隠された、初心者が知るべき深刻なデメリットと注意点を解説しました。
1800万円という上限額に惑わされ、周りの声に流されて焦る必要はまったくないのです。
- 元本が保証されず、大切なお金が減るという根本的なリスク
- 損失が出た場合に税制上の救済が一切ない不利な仕組み
- 手数料無料の裏に隠された、信託報酬という継続的なコスト
- 投資の前に最優先すべき、生活を守るための貯金の確保
この記事で解説したリスクを理解すれば、今あなたが投資を急ぐべきではない理由が明確になったことと思います。
口座開設の始め方を調べる前に、まずはご自身の家計をしっかりと見直し、生活の土台を固めることから始めてみてください。
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コメント
コメント一覧 (2件)
新NISAとNISAの違い分かりました。2024年1月からスタートなので今のうちに口座を開設しようと思います。
コメントありがとうございます!
参考になってよかったです^^